いつもの朝
いつもの顔
いつもの席
いつもの珈琲
そんな日常
当たり前の景色が
最高に幸せな瞬間
目次
いつもの
「いつもの」
それは
当たり前のように
身近にあって
当たり前のように
いつでも感じることができる
でもそれは
本当は
かけがえのない
大切な瞬間
「幸せの形」
なのかもしれない
喫茶店
毎朝同じような時間
駐車場に車を停め
ゆっくりと歩いてくる
そして
いつもの席
いつもの注文
特別な話をするわけでもなく
ただ新聞に目を通しながら
モーニングを食べる
静かな時を過ごした後
いつものようにお会計を済ませ
ゆっくりと車へと歩いていく
「今日もいいお天気だね」
そんないつもの
何気ない会話を交わしながら
これは
いつもの光景で
当たり前のように繰り返される
いつもの景色
ある日
常連客の画家谷川晃一先生が
ぼそっと
「今日はいつもの人来ないね
ここの席で、1人で何か書いている男の人」
その言葉ですぐどの方のことを言っているのか
分かった
それにしても
お客様同士
特に会話をするわけでなくても
その存在感というのは
お互いに感じているのだなと
思った
そしてこう続けた
「なんだかいいんだよね
ここに一人座って
静かに過ごしている
それがないと
ちょっと寂しい」
と。
そっかあ
「それも一つの景色なんですね!!」
思わず出た私の言葉に
先生も
「そう!それ!いいね~」
と、
今日は冴えてるね~
と笑い合った
切り取った景色
この窓から見える景色は
人が座り
初めて完成する
そういうことか
喫茶店は
お客様がそこで時を過ごして初めて
一つの形になる
何か一つ欠けても
不完全なもの
1人で作り上げるものじゃないんだと
改めて感じた
精神分析
谷川先生は言う
と。
どういうことかというと
いつもの顔
いつものしぐさ
この人は
何を思い
どんな世界を生きている人なんだろう
服装や
持ち物
行動
雰囲気
いろいろな情報から
想像する
いつも何かを書き留めている紳士を見て
この人が赤と白のボールペンを使っていたら
きっと仕事をしているんだよ
校正にはそのスタイルだから
と。
そっかあ・・・
「分析するには
ある程度の知識がないと
駄目なんですね」
その私の言葉に対し
「知識の前に苦労が必要なんだよ」
と。
あ~、深い
そうだよね
誰でも初めから
何でも知っているわけではなく
勉強したり
色んな経験を積み重ねることによって
深めていくんだよね
何をするにおいても
たくさんのことを見たり聞いたりする
色んな刺激を受けることは
後の人生において
大きな意味がある
世界はそうやって
広がっていくんだと
その会話から感じた
そして
ただ喫茶店で
珈琲を飲む
その中でも
時間の過ごし方は
様々で
ぼーっと過ごすのも良し
仕事をするのも良し
人間観察をするのも良し
そう考えると
この一つの空間の中で
様々な人生模様が日々上映される
なんて素敵なことなんだ!!
そんな空間を提供していることに
ちょっとだけ誇らしく思えた
そしてまた
そんな素敵な空間に
毎日身を置ける幸せ
自分自身も
その中で成長していくことが出来る
無駄に過ごすなんてもったいない
そう思った
「いつもの」
そんな日常にも
本当は
自分の人生を豊かにするための
たくさんの種がちりばめられているんだ
そう思うと
いつもの毎日が
今日という日が
とても愛おしい
おわりに
ただ何気なく
いつもの一日を過ごしても
同じ24時間
特別な思いで
一瞬一瞬を切り取りながら過ごしても
同じ24時間
同じ24時間の積み重ねで
人生は創られていく
だとしたら
どちらの人生が
より豊かなものになるだろう
時には
何も考えず
ぼーっと過ごす日があってもいい
でも
いつもの日常の気持ちの持ち方を
少し変えて過ごすだけで
きっと世界は広がる
人生を変えてやる!!
と
気合を入れて
大きな事に挑戦しなくても
もっと気楽に
もっと自由に
人生を遊ぶ気持ちで楽しむ
そんな生き方が出来たら
素敵だよね
今日も
いつもの一日を
特別な一日にするために
いつもよりたくさん
笑ってみようかな。
今回の作品はじめ
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