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伊豆高原への移住・カフェ経営・伊豆の観光情報など、その時々の思いで言葉を紡ぐ言の葉ブログ。

【移住】⑰自然公園法の壁  快適な別荘地での暮らしの為に。伊豆高原に住む。

 


私の住む別荘地

自然公園法、

富士箱根国立公園伊豆半島管理計画書等の

法規や規範を遵守すること。

と、見るからに厳しそうな規定がある。( ¯−¯٥)

 

確かに渡された細則を読むと色々と細かい取り決めがある。

その為、建物を建築する際には注意が必要なのだ。

 

そんな自然公園法について

私の体験をもとに簡単にまとめてみた。

あくまで私の住む別荘地でのことを中心に。

 

 目次

 

自然公園法とは何?

 

昭和32年公布。

優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図ることで
国民の保健、休養及び強化に資するとともに、生物の多様性の確保に寄与することを目的として定められた法律。国立公園、国定公園および都道府県立自然公園からなる自然公園を指定し、自然環境の保護と、快適な利用を推進する。

環境大臣は国立公園、都道府県知事は国定公園の中に「特別地域」、「特別保護地区」、「海域公園地区」を指定でき、これらの地域内で、新築・改築・増築等する場合は、原則として、国立公園内は環境大臣国定公園内は都道府県知事の許可が必要。

                         環境省ホームページ参照

 

 その内容は細かく記してあるが

法律って難しい・・・...(lll-ω-)チーン

 

本来ならしっかり目を通して理解するべきかもしれないが

専門用語も多いし、そこまでのことはなかなかできない。

 

実際私も、工務店建築士にお任せ

申請を出し、許可をとってもらった。

しかしそれがなかなか大変でもあった。

 

法律の内容を細かく書き出すには量が多すぎるし、

ほとんど関係のないこともある。

 

ここでは

家を建てる時に

私自身に大きく関わったことを中心に

ピックアップした。

 

*建ぺい率

 

・建ぺい率20パーセント以下、

 容積率60パーセント以下。

 

つまり、

土地の20パーセントの部分にしか

建物を建ててはいけない。

 

建物の高さは10メートル以下、かつ2階以下。

隣地境界線より2メートルのセットバック。

 

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もし街中の建売住宅ならあり得ない数字だ。

例えば50坪の土地なら10坪しか使えないわけだ。

さらに土地の淵は2メートル開けなければならない。

いったいどこに建てればいいんだ?となる。

 

私の場合、お店なので駐車場スペースもあり

土地はある程度の大きさがあった。

それでもギリギリだった。

 

*屋根の形状

・屋根の形は勾配屋根(片流れや陸屋根は不可)

 庇の出は50センチ以上。 

 

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形まで決められるのかと

これには後々苦しめられた。

 

*色

 

・屋根・外壁の色は原色や明度の高いものは避け、屋根は黒褐色系・灰黒色系・赤さび色系・暗緑色系、壁は褐色系・クリーム系・灰色系・乳白色系

 

これに関しては、

ダークな色にするつもりだったので特に問題はなかった。

軽井沢などへ行くと、コンビニの看板が見慣れた色じゃなく茶色かったりする。

これもその規制だろう。伊豆高原も本来はそうあるはずだが、結構カラフルなお店も実際にはある。

 

*塀

 

・敷地境界線には塀など出来るだけ設けない。

 

やむをえない場合は生垣とする。

道路側は積極的に樹木を残し、植栽を行う。

 

え??塀を作っちゃダメなの??

‥σ(๑• . •๑)?

 

これにも驚いた。

確かに周りを見渡すと生垣ばかりだ。

 

*デザイン

 

・門柱、標識、照明灯などは、周りの雰囲気を乱さぬような色彩・デザインにする。

 

など。

 

細かく書き出せばまだまだたくさんの規則があるが、

特に関係したことはこの辺りだった。

そしてその中でも問題だったのが次の項目。

 

・特に困ったこと

 

敷地内にはえてる木はできるだけ残す。

ということだった。

 

森林を守るというのは分かるが、

木を残したままでは家を建てるスペース

駐車場も確保できない。

 

私の土地もこんな状態。


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もちろん残したままでは家を建てるのは不可能に近い。

 

いっそツリーハウスにでもするか!!

きっとそれも色々規制がありそうだけど・・・。

そんな話はいいとして(笑)

 

やむを得ず切り倒したら、

同じ数だけ植栽しなければいけない。

となっている。

 

初めは私もできるだけ残す方向でいた。

森の中のカフェにも憧れがあったし

緑が目に入るのは癒しにもなる。

雰囲気も壊したくなかった。

 

木陰でのんびりティータイムなんて素敵だし、

できるだけ自然を利用して・・・

とは思っていたが。

 

実際は・・・。

 

最後に残ったのは1本だけ。

 

予定では数本残すはずだったが

計画が進むにつれ支障が出てきて

こういう結果に。

 

もちろん切った分は植栽した。

まだまだ小さくて森には程遠いが・・・。

 

10年、20年かけて完成していく

そんな庭造りをイメージしている。

 

・最後に

 

自然公園法には本当に悩まされた。

しかしそのおかげで

静かで綺麗な別荘地が保たれている。


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また、隣地と建物が離れているため

ゆったりとした空間もある。

 

 

もちろん不便なこともある。

その辺はまた違うところでお話しするとして。

 

ここへ移住して1年。

今のところは快適に過ごせている。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。