珈琲屋美豆 GalleryBizu

伊豆高原への移住・カフェ経営・伊豆の観光情報など、その時々の思いで言葉を紡ぐ言の葉ブログ。

【カフェ経営】⑱喫茶店激戦区。生き残りをかけた闘い!?愛知岐阜モーニング事情。

当たり前だがね~!珈琲1杯のお得感。

私が2018年までやっていたお店は

愛知県でも岐阜県に隣接する地域で

特に喫茶店の多い所だった。

 

その為、勝ち残る為にも競っていったのが

モーニングサービス

 

客目線で言っても

『あそこのモーニングいいから行こう。』

となる。


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特に昔から喫茶文化の中で生活してきた年配の人たちにとっては

どれだけサービスがつくか

それは一番の決め手になっていると言っても

過言ではない。

 

私を可愛がってくれてるエムジーコーヒーの会長

『本来はモーニングサービスなんて付けないで珈琲だけで勝負するべきだ』

という考えで、 もちろんそれができれば一番楽なのだが・・・

あの地域ではかなり難しいであろう。

 

現に、20年以上前から喫茶店を何件か手掛けているマスターの話では

 

『僕が始めたころは、何もつけなくても、珈琲1杯だけで

今の10倍くらいのお客さんが入った。もうその時代は終わった。今は茶店はもうかる商売じゃなくなった

僕も、少し前まではモーニングなんて付けていなかったが

さすがに何か付けないとお客さんは来てくれなくなった。

大変だよ今の喫茶店は。』

 

と。

 

大先輩のその言葉に

あ~、そんないい時代にやりたかったな・・・

と思ってはみても仕方のない話。

 

今の時代と地域にあったことをしていかないと

生き残れないなと痛感。

 

また

いろんなお店を訪れてみた。

 

定番と言えば

トーストにゆで卵、サラダ。

後はそこからどう個性を出していくか・・・


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あるお店は

トーストにゆで卵、ヤクルトにお菓子、

極めつけは茶わん蒸し。

またあるお店は

おかゆにうどん、みそ汁、サラダ、フルーツ。

 

変わり種だと、

お寿司や、カレーナン、山盛りのケーキだったり・・・。


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セレクトできるのは当たり前。

ジャムが選べたり、パンかご飯が選べたり。

 

もう珈琲のお供の域を超えている。

 

最近は金額をプラスして、内容が豪華になるパターンのお店も多い。

 

私が始めたころは、

とにかく無料でどれだけつくか勝負みたいなところがあったので

負けないようにと試行錯誤した。

 

しかし、本来の趣旨を見失いたくはなかった。

あくまで珈琲のお供。

 

これは私の考えなので一般論ではないが、

ジュースやみそ汁がつくのは何だか不思議な感覚になる。

 

たくさんのお店を見たり、調べたりし、

コストや手間を考えると・・・

やはり、パンと卵とサラダ、みたいな感じになる。

 

卵は絶対に使いたい。

逆に野菜はできれば使いたくない。

 

というのは、

生鮮食品は日持ちしないし、在庫管理が難しい

ロスを考えると、使いにくい。

そして、それ以上に別についてなくてもいいかな・・・

という思いがあった。

 

健康ブームだし、野菜はとったほうがいい。

特に女性には喜ばれるのは間違いない。

私自身少しでも野菜は食べたいな、とは思う。

 

しかし、私が行ったお店のモーニングの中で、

ここのサラダは新鮮でおいしい!!

と思ったところは残念ながらほとんどなかった。

 

彩りや品数のために申し訳なさげに添えられたサラダ。

乾燥気味でパサパサ・・・。

みたいな感じ。


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きっと自分がやってもそうなると思った。

手間暇やコストをかけて

こだわった素材を仕入れ、丁寧に出せるのならいいが

それができないなら付けないほうがましだと。

 

ということで、うちのメニューには当時から12年間野菜は使ってない

もちろん、

『野菜が欲しいわ』

『ここのモーニングパンばっかりで重たい』

そんな意見もあった。

 

それでも12年間たくさんのお客様に愛してもらえたということは

間違ってはなかったのかなと思う。

 

万人受けするということはとても難しい。

貴重なご意見は真摯に受け止め、いかにたくさんのお客様が

また来たいと思ってくれるか、考えながら改良を加えていった。

 

ただのトーストにゆで卵ではほかのお店との違いがない。

そこでうちのこだわりは、

・卵は調理したものを使う。

・パンの種類を多くする。

 

やはり、女性のお客様が大半を占めるのと、差別化を考え

盛り付けや器にもこだわった。

目で見ても楽しめ、女性でも食べやすいサイズで。

彩り綺麗に一口サイズ。インパクトを大切のした。

 

試行錯誤の上出来上がったモーニングがこちら↓

 

www.bizucafe.com

 パンの種類は定期的に変え、飽きないように配慮したが

基本的なスタイルは12年変わらず。

そして現在伊豆高原のお店でも採用している。

 

今は愛知から離れ、現状は分からないが

根強い喫茶文化はおじいちゃんおばあちゃんから

子供、孫へと引き継がれているのは間違いない。

 

時代の流れ、SNSの普及に伴い形を変えながら

進化の一途をたどっているモーニング。

これからも目が離せない。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。