12月に入り、やっと建前が行われた。
後半に書くが、建前に切ない悲話があったなんて知ることもなく・・・
その時は滞りなく執り行われたのだった。
建前(たてまえ)=上棟式(じょうとうしき)とは
新築の際に行われる神道の祭祀。棟上げ(むねあげ)ともいう。 建物が無事であるよう願って行われるもの。通常、柱・棟・梁などの骨組みが完成した状態で行われる。 祭祀ではあるが、住宅の場合、一般的には神主を呼ばず、棟梁が中心となり儀式を執り行う。 施主は工事の無事と、職人へのねぎらいを伝える場として、儀式後、直会(なおらい)という宴会を催すのが通例。
簡単に言えば、
屋根の一番高い位置に棟木(むなぎ)を取り付けることを上棟と言い、
上棟式は無事に建物が完成することを願い、 上棟できたことを工事関係者とともに祝う、このタイミングで行われる式典。
そして、上棟式後には、工事関係者と施主のコミュニケーションを図るにもいい機会となる、宴会が行われることが多い。
うちの場合、式典というほどのことはせず、工務店の人が簡単に進めた。
その後は、近くのとんかつ屋さんで現場関係者と共に食事をしたが
お互い気を遣うのも嫌なので、別々に食べた。
コミュニケーションは図らず・・・(笑)
ここでこぼれ話『建前と本音』
昔、有名な棟梁がいた。
その棟梁が建前の前日、玄関の柱を短く切ってしまい、
収まらなくなった。
棟梁は、自分の未熟さに死を決意した。
それを見た奥さんが、
自分の命同様大切な旦那様の為に考えたのが
マスを使って短い柱を補修する方法。
翌朝目覚めた棟梁は、
奥さんの差し出した枡を受け取ると
柱の足りない分を補って事なきを得た。
ところが、自分のミスが表に出るのを恐れた棟梁は、
口封じのために奥さんを殺してしまった。
棟梁は、自分の犯した罪を悔い、
弔うと心に誓い女の七つ道具
(口紅、鏡、櫛、かんざし、おしろい、こうがい、かつら)を棟の上に飾って供養した。
と言うのが始まりで、建前の儀式となったそうだ。
「タテマエ」にこだわるあまり妻を殺してしまった男の見栄や意地に
「ホンネ」で応じた女の悲話が「本音と建前」の語源となった。
という説もある。
思いのすれ違い。
ちょっとした歯車のずれが
引き起こした切ない悲劇
こんな気持ちでいられたら
起きなかったのかな・・・
なんてね(^^♪
それはさておき、
こんな話があったなんて、その時知っていたら
もう少し気持ちを入れて参加できたかもしれないなと
今思う。
それにしても
当日の朝にはまだ基礎しかなかったのに
その日のうちに柱が立ち
梁が組まれ
家の形になった。
ここまで来るのがあまりにも長かったせいか
一気に進んだような感じを受け
少しだけ胸をなでおろしたことを
今でも覚えている。
とにもかくにも、後は完成を待つのみ。
ここからは、内装、外装の打ち合わせをしながら
完成まで進めていくのだった。
2007年12月のお話でした。